神戸 中央区 追悼のトランペット

神戸市中心部を一望できる高台の公園では、17日朝、追悼の祈りをささげるトランペットの音色が響き渡りました。

神戸市中央区の高台にある「諏訪山公園」では、神奈川県川崎市に住むトランペット奏者、松平晃さん(81)が1999年から毎年、演奏を続けています。
松平さんは地震が発生した午前5時46分にあわせて、童謡の「どこかで春が」を演奏しました。
ことしは阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼するとともに、能登半島地震で被災し厳しい寒さの中で過ごす人たちに少しでも早く暖かい春が来るようにと願いを込めてこの曲を選んだということです。
松平さんは、震災が起きた前日の1月16日に神戸市内で演奏会を開き、その日のうちに神奈川県の自宅に戻ったため被害には遭いませんでしたが、追悼の思いを込めて毎年、演奏を続けています。
松平さんは、「震災から29年がたち、神戸のまちの明かりも年々増えているように感じます。平和な暮らしがこれからも続くよう願い、できるかぎり演奏を続けていきたい」と話していました。