高速SAで実証実験 「大型車の駐車スペースは1時間以内」

高速道路のサービスエリアで、満車のためトラックが出入り口の路肩などに駐車するケースがあとを絶たない中、西日本高速道路はより多くのドライバーに休憩時間を確保してもらおうと、兵庫県にあるサービスエリアで、大型車の駐車スペースの一部を最大1時間の利用に制限する実証実験を行っています。

都市部近郊にある高速道路のサービスエリアやパーキングエリアでは、長時間駐車する大型車が多く、一部では出入り口の路肩などに駐車するケースも相次いでいて、ドライバーの安全な休憩の確保が課題となっています。
こうした中、西日本高速道路は、より多くの人に休憩の機会を確保してもらおうと、大型車の駐車スペースの一部を、最大1時間の利用に制限して回転率を上げるための実証実験を12月18日からスタートしました。
実証実験は山陽自動車道上下線にある龍野西サービスエリアで行われ、大型車の駐車スペースの1割ほどにあたる合わせて22台分を、専用のスペースにしています。
駐車後、1時間が超過しても罰則などはありませんが、今後、半年から1年ほどかけて利用状況を調査したうえで、本格的に導入するかどうか検討することにしています。
西日本高速道路関西支社交通計画課の阿部史嗣課長代理は「配送先の都合などで、サービスエリアでの待機時間が長くなるドライバーの方もいると思いますが、利用者には協力と理解をお願いしたい」と話しています。

【利用者の反応は】
今回の試験導入について、サービスエリアを利用するドライバーたちからは、効果を期待する声が聞かれました。
広島県からレッカー車を運転してきたという40代の男性は「サービスエリアを利用することは多いですが、駐車場が満車で止められないこともたまにあります。混雑の解消につながるよい取り組みだと思います」と話していました。
また、乗用車でサービスエリアに訪れた明石市の30代の男性は「サービスリアでは、大型車両が駐車スペースではない場所に止めて待機しているケースも見かけるので、時間制限がある駐車スペースがあれば、より多くのドライバーがサービスエリアを利用できるようになると思います」と話していました。

【乗用車も配慮を】
一方、サービスエリアやパーキングエリアでは、乗用車が大型車の駐車スペースに止めるケースも確認されています。
西日本高速道路によりますと、特にお盆や年末年始など、人や貨物の移動が増える時期に目立っているということです。
西日本高速道路は「自分の車のサイズの駐車場が満車の場合、まずは次の休憩施設に向かってほしい」と呼びかけています。