兵庫県庁の職員を懲戒免職 “入札で便宜”収賄などの罪で起訴

県は、兵庫県道路公社が発注した工事の入札で便宜を図るなどした見返りに業者側から接待を受けたとして、収賄などの罪で起訴された兵庫県庁の職員を懲戒免職の処分としました。

懲戒免職となったのは、兵庫県庁の職員で、兵庫県道路公社 播但連絡道路管理事務所の主査、豊島辰吾被告(38)です。
豊島被告は、ことし9月ごろまでの1年余りの間に、道路公社が発注した工事の入札で便宜を図った見返りに、土木会社の元取締役などから合わせておよそ85万円分の接待を受けたとして、収賄などの罪で起訴されています。
県は豊島被告が起訴事実を認めたことから、20日付けで懲戒免職としました。
また、県道路公社の上司2人についても監督が不十分だったなどとして、戒告処分としました。
県の聞き取りに対して豊島被告は「業者とは業務上知り合い、飲食などの回数を重ね、感覚が麻痺してきた。県政への信頼を失ったことを反省している」と話していたということです。
県はこの事件を受けて、入札が発生するすべての公社に対して、入札の目安となる最低制限価格を推測しにくくする仕組みを導入するよう求めることや、土木関連に所属する職員に対して特別研修を実施するなど再発防止策を明らかにしました。
兵庫県道路公社の飯塚功一 理事長は「心からおわび申し上げます。今後の裁判の経過で明らかとなる事実に対しても真摯に振り返って、引き続き再発防止を行い、信頼回復に全力で取り組みたい」と述べました。