「災害時 障害者に必要な備えは」 家族や施設向けの動画制作

重い障害がある人の家族やケアにあたる人たちが、災害に備えて何をしておくべきかを説明する動画を、神戸市の医療福祉施設などが制作することになり、撮影が進められています。

この動画は、医療福祉施設の「神戸医療福祉センターにこにこハウス」と、防災の啓発活動にあたる大阪の企業が協力して制作しています。
重い障害がある人の家族や施設の人などが、災害に備えて何をすべきかを説明する内容で、15日には施設内で、実際に障害があり人工呼吸器が必要な利用者に出演してもらい、撮影が行われました。
大規模な地震により停電が起きた際、職員が人工呼吸器のバッテリーを確認したところ、半分ほどしか残っていなかったというドラマ仕立ての内容で、災害はいつ起きるか分からないので、日頃からこまめに充電するよう呼びかけるということです。
このほか、避難する際に持ち出すものをふだんからまとめておくことや、障害者を受け入れる避難所を確認しておくことなどを呼びかけるということです。
動画は年内に仕上げ、来年1月に障害者の家族や福祉施設の職員を対象にした研修会で上映するほか、自治体などでの活用を促していくということです。
「神戸医療福祉センターにこにこハウス」の河崎洋子院長は「重度障害者の家族は、日々の生活で手いっぱいで、防災にまで手が回っていないことが多い。動画を通じて、災害への備えを考えるきっかけにしてもらいたい」と話しています。