黒田裕子賞に神戸市の団体 被災地支援への補助拡充呼びかけ

阪神・淡路大震災で被災した人たちの支援に力を尽くした黒田裕子さんの思いをつなぐ賞に、神戸市のボランティア団体が選ばれ、授賞式で団体の代表は「黒田さんの思いを胸にこれからも活動していきたい」と決意を述べました。

黒田裕子さんは阪神・淡路大震災のあと、看護師として勤めていた病院をやめてNPOを立ち上げ、被災者の孤独死を防ぐため仮設住宅の高齢者を見守るボランティア活動などに力を尽くしましたが、9年前に亡くなりました。
その後、黒田さんの意思を引き継ぐ団体や個人を表彰する「黒田裕子賞」が設けられ、7回目の今回は神戸市の「全国災害ボランティア支援機構」が選ばれ、10月30日、授賞式が行われました。
この団体は、県の職員として阪神・淡路大震災を経験し、その後、被災地の支援に取り組んできた高橋守雄さんが立ち上げたもので、全国の自治体などに対して被災地に向かうボランティアへの交通費や宿泊費などの補助を広げるよう呼びかける活動などが評価されたということです。
高橋さんは東日本大震災が起きた際には、黒田さんとともに被災地の仮設住宅を回って一緒に支援活動を行ったということで、「黒田さんの温かい心を胸に、これからも若い世代の災害ボランティアの活動が活発になるよう支援していきたい」と話していました。