小学生がため池の役割を学ぶ授業 多くのため池がある淡路島で

雨が少ないことなどから多くのため池が設けられている淡路島で、小学生がため池の役割などについて学ぶ特別授業が行われました。

兵庫県には全国で最も多いおよそ2万2000か所のため池があり、このうち半数近くが淡路島にあります。
兵庫県や淡路市などはため池の仕組みや役割などについて理解を深めてもらおうと、淡路市の一宮小学校で特別授業を開き、6年生40人余りが参加しました。
はじめに子どもたちは学校の近くにあるため池を訪れ、池を管理する農家から、ため池の水は主に田んぼに供給して米づくりに使っていることなどを教わりました。
このあと、池に生息しているエビやカメなどが入れられたバケツの周りに集まって、水面を泳ぐ様子を観察したり実際に手にとったりして豊かな地元の自然環境について学びました。
そして、教室に戻った子どもたちは、ため池は滑りやすく落ちたら自力では上がりにくいことや、子どもだけで近づいたり遊んだりしないことなどの注意点についても説明を受けました。
参加した男子児童は「ため池は弥生時代からつくられていたと聞いて、歴史を感じました。これからも大切にしていきたいです」と話していました。
兵庫県洲本土地改良事務所の職員 佐伯卓哉さんは「農家の高齢化が進み、ため池を管理する人手も不足しています。将来の担い手となってくれるよう子どもたちの関心を今後も高めていきたいです」と話していました。