夏の暑さの影響か 市街地中心にカメムシが大量発生

残暑が続くなか、県内では害虫のカメムシが市街地を中心に大量に発生していて、県の病害虫防除所は、この夏は気温が高い日が続いたことが原因だと見ています。

加西市にある兵庫県病害虫防除所が、施設の近くに設置したライトに集まったツヤアオカメムシの5日間の合計の数を調べたところ、去年の9月は0匹でしたが、ことしはおよそ100匹近くにのぼったということです。
ツヤアオカメムシは緑色のカメムシで、暖かい地域で繁殖し、主に太平洋側に生息していて、ことしは県内の市街地などで多く確認されているということです。
県病害虫防除所は、市街地を中心に大量に発生している背景として、▼都市部にある街路樹の多くはカメムシが冬を越すための常緑樹であることや、▼ことしは特に高温多湿の日が続いたため活動時間が増え、都市部の灯りに集まったことなどがあげられると指摘しています。
そして気温が下がる今月(10月)以降は、温かい場所を求めることから、外に干した洗濯物にまぎれて部屋の中に入ってくることも増える可能性があるとしています。
カメムシは刺激を与えると強烈な匂いを発することから、▼ティッシュで軽く包んだり、▼半分に切ったペットボトルの中に入れて捕まえたりして、外に放してほしいとしています。
県病害虫防除所の柳澤由加里 主任研究員は「ことしは、9月になっても夜間も気温が高かっため、夜に活動が活発になり、家のライトなどに群がって人目に多くついたのかと思います。洗濯物に付くことも多い季節になってきますが、あまり驚かずにそっと逃がしてほしいと思います」と話していました。

カメムシが大量に発生していることについてまちの人に聞きました。
神戸市中央区に住む30代の男性は「ことしは特にカメムシの姿を見るようになりました。マンションのエントランスや廊下でよく見かけますが、去年と比べると倍以上いると感じます。家の中に入ってこないように、なるべく早く窓を閉めることくらいしか対策が思いつかないです」と話していました。
京都市に住む40代の女性は「家の周りに畑がありますが、この前、窓を開けるとカメムシが50匹くらい雨戸にいました。ネットでも騒がれていますが、カメムシが入ってこないように戸を閉めたままにしています。匂いが強烈なのでどうしたらいいのかと思いますが、しかたがないかなという気はします」と話していました。
また、大阪市の20代の男性は「家のエレベーターあたりに50匹くらい密集していました。ことしは特にたくさんいる気がします」と話していました。