障害者支援の事業所が“虚偽”の書類提出か 県が指定取り消し

淡路市にある障害者の就労を支援する事業所が、虚偽の内容を記した書類を提出して給付金を受け取っていたとして、兵庫県は事業所の指定を取り消すとともに、受け取った給付金などを返還するよう命じました。

指定の取り消し処分を受けたのは、淡路市の障害福祉サービス事業所「プラーナリゾート」です。
県によりますとこの事業所は、法律で常勤の職員を置くよう定められている「職業指導員」と支援計画を策定する「サービス管理責任者」を常勤で配置せず、虚偽の書類を提出して給付金を受け取っていたということです。
去年10月、県が定期的に行っている現地調査で、常勤の職員がいないことが明らかになり、県は事業所から話を聞いた上で、30日付けで指定を取り消すことを決めました。
また事業所を運営する会社に対し、開設されたおととし11月からおよそ2年間で給付された額に、加算額を加えたおよそ1300万円を、関係する12の市と町に返還するよう命じました。
障害があってこの事業所で働いていた5人については、ほかの事業所で働けるよう、淡路市とこの事業所が調整しているということです。
運営する会社はNHKの取材に対し「新型コロナの影響で、職業指導員やサービス管理責任者が常勤できなかったのは事実だが、常勤させるつもりで書類を作ったので、虚偽報告といわれることには不服申し立てなど何らかの手続きを取りたい」と話しています。