姫路の看護師がナイチンゲール記章受章 紛争地での活動を報告

優れた功績のあった看護師などに贈られるフローレンス・ナイチンゲール記章を受章した姫路赤十字病院の看護師が会見し、戦争などが起きている地域で懸命に生きている人たちを支えるため、これからも救援活動を続けていきたいと語りました。

フローレンス・ナイチンゲール記章は、赤十字の国際委員会が2年に1度、優れた功績のあった世界各国の看護師に贈っています。
今回、日本からは3人が受章し、このうち海外の紛争地などでの国際救援活動に携わってきた姫路赤十字病院の看護副部長、高原美貴さん(57)が31日、一時帰国に合わせて病院で会見と講演を行いました。
会見の中で高原さんは、「子どもの頃から伝記を読んでいたナイチンゲールの名前の付いた章をいただき、私でいいのかと戸惑っている」と述べました。
続いて、ケニアで銃で撃たれた少年を看護した時に「銃を持ってはいけない」と語りかけたところ、少年が「もし誰かが僕や僕の家族を撃とうとしたら誰が守ってくれるのか」と答えたというエピソードを明かし、現地の子どもたちが置かれた状況の厳しさを改めて感じたと訴えました。
そして、このあとの講演で、戦争などが起きている地域で懸命に生きている人たちを支えるため、これからも救援活動を行うとともに、後継者のために道を開いていきたいと述べました。
高原さんは、来年4月までシリアで救援活動を行うということで、講演が終わると関係者に見送られる中、すぐに病院を出発していました。