尼崎市の運河めぐるクルーズ 兵庫県知事が体験 “県も支援”

斎藤知事は、尼崎市の運河をめぐるクルーズを体験し、水質汚染を改善した経験などを多言語でアピールして多くの人に訪れてもらえるよう、2年後の大阪・関西万博に向けて、県として支援する考えを示しました。

尼崎市は、阪神工業地帯の中核として戦後の高度経済成長を支えたまちの1つで、工場に材料などを運ぶため、80年ほど前に運河が整備され、現在も利用されています。
この運河をめぐるクルーズは、大阪・関西万博にあわせて、県が観光客を呼び込もうと展開する「フィールドパビリオン」に認定されていて、18日、斎藤知事が訪れて体験しました。
知事らは、12人乗りの船で運河をめぐり、ガイドからかつては水質汚染が深刻だったものの、今では魚が住めるほどまで改善したことなどの説明を受けました。
また、「尼ロック」という水門を通過した際には、世界的な物流の要衝であるパナマ運河と同じ仕組みで、水門を開閉して水位を調節し、台風や高潮による災害を防いでいることが説明されました。
船は、30分ほどで尼崎港近くの「魚つり公園」に到着し、知事とクルーズの運営業者らが周辺で取れたタコなどの海鮮を味わいながら、今後の集客に向けて意見を交わしました。
クルーズのあと、斎藤知事は「古くから産業の発展を支え、近年では、水質環境の改善も進んでいるなど、非常に価値ある場所だと思う。外国人客にも、歴史などを知ってもらえるよう、多言語での対応に向けてサポートしたい」と話していました。