“虐待疑い情報共有を”NPOが神戸市に要望 6歳男児死亡で

神戸市西区でスーツケースに入れられた6歳の男の子の遺体が見つかった事件を受けて、児童虐待の防止に取り組むNPO法人が神戸市に要望書を提出し、児童相談所は虐待が疑われるすべての事例の情報を警察などと共有し、子どもの安全を確保するよう求めました。

神戸市に要望書を提出したのは、児童虐待防止に取り組む東京にあるNPO法人、「シンクキッズ」です。
要望書では、先月(6月)、神戸市西区の草むらでスーツケースに入れられた6歳の男の子の遺体が見つかった事件について、児童相談所は、虐待が疑われる情報が寄せられていたにもかかわらず警察に連絡せず、虐待のリスクを極めて甘く判断したと指摘しています。
そのうえで、虐待が疑われるすべての事例の情報を警察や病院、それに民生委員などと共有し、子どもの安全を確保する体制を作るよう求めています。
NPO法人の代表理事の後藤啓二 弁護士は、「児童相談所や市町村が虐待が疑われる事例の情報を警察やほかの機関と共有し、子どもを助けられるベストの体制を作るべきだ」と話していました。
要望書を受け取った神戸市こども家庭センターの高橋顕 副所長は、「男の子が亡くなったことを重く受け止めている。要望書の内容を確認し今後の対応を検討したい」と話していました。