ウクライナ政府の高官が神戸市訪問 復興について意見交換

軍事侵攻が続くウクライナで、インフラ整備や復興を担当している政府の高官らが神戸市を訪れ、阪神・淡路大震災の被災地を視察し、市の担当者と震災からの復興の経験について意見を交わしました。

ウクライナの地方・国土・インフラ発展省の調整官や復興庁の高官など9人は、今月14日から26日までの日程で、JICA=国際協力機構の招きで日本を訪問していて、22日、神戸市役所を訪れました。
代表団は、久元喜造市長と懇談したあと、市の担当者から阪神・淡路大震災の被害状況や震災後にインフラ整備をどのように進めたか、説明を受けました。
この中で、市の担当者は、震災後、住民組織と話し合いを重ねながら、街の再建に取り組んだ事例などを紹介し、代表団からは、街の復旧にかかった費用や時間、それに復旧復興に向けた動きの中で出た反省点などについて、質問が相次ぎました。
このあと、代表団は、市の担当者らとともに震災で大きな被害を受けた新長田地区の商店街を歩いて、復興をとげた街の現在の様子をみずからの目で見て確認していました。
代表団のイーホル・コルホヴィー団長は「神戸が現在、非常に美しい街となっているのは、震災後の復旧復興が効率よく、よく考えられて行われたためだと思う。ぜひ神戸の経験を学びたい」と話していました。
ウクライナ代表団は、23日まで県内に滞在し、23日は、災害廃棄物の管理や資源化について民間企業の視察などが予定されています。