稲美町の保育園で事前に知らせず火災想定した避難訓練
実際に火災が起きた際に近い状況で対応力を高めてもらおうと、稲美町の保育園で、保育士や子どもに事前に訓練があることを伝えず、避難訓練が行われました。
訓練は、加古川市東消防署が主催し、稲美町の保育園の保育士と1歳から6歳の子どもあわせておよそ170人が事前に知らされないまま訓練に参加しました。
日頃の訓練で、出火場所としている給食室とは別の部屋から出火したという想定で、消防署員が煙を起こすと報知器が鳴り園内に火災が起きたことを知らせました。
突然の火災報知器の音に、保育士や園児たちは、びっくりした様子でしたが、保育士は、子どもたちを落ち着かせて整列させると、ほかの保育士たちと火元の場所を伝え合うなどして、安全な順路で誘導しながら、庭まで避難させていました。
訓練のあと、消防署員が保育士たちに、「突然にもかかわらず、火元の場所を伝達できていてよかったが、館内放送を使うとより伝わりやすいと思います」などとアドバイスしていました。
0歳児と1歳児のクラスを担当する中石育枝さんは「突然のことに泣き出す子どもがいるなど、実際の状況に近い形で訓練できたので、課題などを職員で話し合いたいです」と話していました。
加古川市東消防署の竹山周一係長は「今回のような訓練で課題を見つけてもらい、今後の日常の訓練にも生かしてほしいです」と話していました。