丹波篠山で“ユニバーサルツーリズム”障害者が体験し意見交換

年齢や障害の有無にかかわらずすべての人が楽しめる旅行「ユニバーサルツーリズム」の普及に向けた課題を探ろうと、丹波篠山市で聴覚障害者を対象にしたモニターツアーが行われました。

「ユニバーサルツーリズム」は年齢や障害の有無などにかかわらず、誰もが気兼ねなく楽しめる旅行のことで、兵庫県は企画や調整を行う専門人材の育成などに取り組んでいます。
31日は、障害者などを支援する団体が県からの委託を受けて、丹波篠山市で美術館や町並みなどを巡るモニターツアーを開催しました。
ツアーには聴覚障害者3人が参加し、美術館では学芸員の解説を同行した手話通訳を通じて見ながら展示物を見て回りました。
また、箸置きづくり体験では、作り方を写真でまとめたパネルを使ったり、筆談でコミュニケーションをとったりしながら楽しんでいました。
参加者は施設の担当者などと意見交換し、「これからもツアーを企画してほしい」とか、「観光案内などで手話対応ができるかどうかを示してほしい」などといった意見が出されました。
また、施設側からは、「どこまで伝わっているかが分かりにくかった」などといった意見も出されました。
兵庫県観光振興課の福山直樹主幹は「県としても、高齢者や障害者が行きたいところに旅行できる環境整備を進めていきたい」と話していました。