水産資源を豊かに 明石市でため池の腐葉土かき出し川から海へ
瀬戸内海を豊かな海にするために、ため池にたまっている腐葉土をかき出して、川に流す作業が明石市で行われました。
これは、兵庫県や明石市が毎年この時期に行っていて、21日は、市内にある27のため池で作業が行われました。
このうち、明石市大久保町にある「下川池」には地元の農家や漁業関係者などおよそ50人が集まりました。
参加した人たちは、長さが1メートルほどある「じょれん」と呼ばれる道具を持って、次々と池に入り、底にたまっていた腐葉土をかき出して、水の中でかくはんしました。
そして、消防用のポンプとホースを使って、近くの川に流す作業を繰り返しました。
池の底にたまる腐葉土には、海中の栄養分になる窒素やリンが含まれ、瀬戸内海に流れ込むように放流することで、のりの色落ち対策になるなど、豊かな海づくりにつながることが期待できるということです。
地元で、ため池の保全活動に取り組む木下和憲さんは「池の底に積もった栄養分を海に流し、海を豊かにするために活動を続けています。魚や特産のタコがたくさんとれるようになればよいと思います」と話していました。