西宮市 回収した粗大ゴミをフリマに出品 再利用でゴミ削減へ

家電製品や家具の再利用を促し、ゴミの量を減らそうと、西宮市は回収した粗大ゴミをフリマアプリで出品する取り組みを始めました。

西宮市は回収した粗大ゴミの中からまだ使える状態の家電製品や家具を、先月からフリマアプリに出品し、販売しています。
29日は市内のごみの処理場「西部総合処理センター」で、職員がまだ使用できる棚や机などを拭いたり、傷を確認したりして出品の準備をしていました。
西宮市によりますと、コロナ禍で自宅で過ごす時間が長くなり、部屋の片づけなどをする人が増えたことから、市の粗大ゴミの回収件数はこの2年で30%程度増えたということです。
28日までに出品した19点のうち18点が売れたということで、市民自身がゴミを出す前にフリマアプリやリサイクルショップを活用してリユースするよう呼びかけ、ゴミの削減につなげたい考えです。
西宮市環境局の藪内賢輔 美化企画課長は「粗大ゴミの中にもまだまだ使えるものがたくさんあるという印象です。自分にとってはいらないものでも他の人にとっては必要なものになることもあるので、ゴミになる前にリユースする動きが市民に広がればと思います」と話していました。
【増える粗大ごみ】
西宮市がこうした取り組みを始めた背景には、粗大ごみの回収件数が増えていることがあります。
市によりますと令和元年度は9万6890件でしたが令和2年度には11万3126件に、昨年度・令和3年度には12万7383件に上っています。
市はコロナ禍で自宅で過ごす時間が長くなり、部屋の片づけなどをする人が増えたためだとしていて、大掃除を行う年末や引っ越しのシーズンに限らず、1年を通して回収の申し込みが増加傾向にあるということです。
一方で、回収されるものの中にはまだ使える状態のものも少なくないことから、市は粗大ごみとして出す物の価値を改めて考えるきっかけにしてもらい、再利用を促してごみの量の削減につなげようと、フリマアプリで出品する取り組みを始めることになりました。
市はアプリを運営する「メルカリ」と先月24日、連携協定を締結していて、来月には市民を対象にアプリの使い方などを説明する教室を開くなどして活用を促していくとしています。