不妊治療への職場の理解促進へ 兵庫県がシンポジウム

不妊治療についての理解を深めてもらおうと、兵庫県のシンポジウムが開かれ、自身も不妊治療を経験した斎藤知事が出席して、「男性が治療の休暇が取れるなど、職場できめ細やかなサポートが大事だ」と呼びかけました。

不妊治療を受けやすい環境を作ろうと、県では、検査にかかった費用を一部補助したり仕事と両立できるよう治療のための休暇制度を設けた企業に支援金を給付したりしています。
県では、さらに理解を深めようと、3日に県公館でシンポジウムを開き、企業の人事担当者などおよそ140人が参加しました。
まず、不妊治療の患者を支援するNPO法人の理事長を務める野曽原誉枝さんが講演し、仕事と両立しながら不妊治療を続けられずに、治療をあきらめたり退職したりするケースが相次いでいると説明し、仕事と治療を両立できる環境作りが大切だと訴えました。
続いて行われたパネルディスカッションには、自身も不妊治療を経験した斎藤知事が出席し、「自分も検査を受け、男性側にも不妊の要因があると知って驚いた。不妊治療の正しい情報を知ってもらった上で、男性を含めて不妊治療のための休暇が取れるようにするなど、職場できめ細やかなサポートをしていくのが必要だ」と呼びかけました。
県では、今後もシンポジウムなどを通じて不妊治療についての理解を深め、企業に環境の整備を促したい考えです。

【兵庫県の不妊治療支援制度】
兵庫県は、不妊治療を受ける夫婦の支援に取り組んでいます。
昨年度からは、夫婦で不妊治療を受けるための検査にかかった費用を、市や町を通じて一部補助する独自の制度を設け、19の市と町が制度を導入し、あわせて33組の夫婦が利用したということです。
また、今年度からは、不妊治療と仕事を両立しやすい職場環境を整備するため、治療のための休暇制度を設けた企業に対して、支援金を給付する新たな制度を始めました。
県内の中小企業を対象に、不妊治療のための休暇を、年に数日、有給で取得できるようにすれば、1社あたり10万円を支給することにしています。
県によりますと、これまでに4社から申請があったということです。
県の担当者は「いずれの制度の利用もまだまだ少ないと感じている。不妊治療が受けやすい環境になるよう普及啓発を進めていく必要がある」と話していました。