兵庫県の最低賃金 過去最大の引き上げで時給960円に

兵庫県内で働く人に企業が支払わなければならない「最低賃金」について、兵庫労働局は、兵庫県では過去最大となる32円引き上げて時給960円にすることを決め、1日、官報に公示されました。
来月1日から適用されます。

最低賃金は、企業が従業員に支払わなければならない最低限の賃金で、例年、厚生労働省の審議会が示す目安をもとに、都道府県ごとに引き上げ額などが決まります。
厚生労働省の審議会が示す引き上げ額の目安は、地域の経済実態などにあわせて決められ、兵庫県の目安は31円と示されていました。
その後、労働者や経営者などの代表でつくる兵庫労働局の審議会が開かれ、「物価の高騰で、個人消費のひっ迫が想定される」として、今年度の県内の最低賃金について、時給を今の928円から32円引き上げ、960円とするよう兵庫労働局に答申しました。
これを受けて兵庫労働局は、答申に従い、新しい最低賃金を来月1日から適用することを決め、1日、官報に公示しました。
32円の引き上げは最低賃金が時給で示されるようになった平成14年度以降で最大の上げ幅だということです。
兵庫労働局は、今後、県内の労働基準監督署やハローワークを通じて、新しい最低賃金の周知を徹底したいとしています。

【中小企業は助成金の活用も】
厚生労働省は、最低賃金の引き上げによる中小企業への影響を減らすため、「業務改善助成金」の対象となる企業を拡充するなど支援を強化しています。
助成金の対象は従業員100人以下の事業所で、職場で最も低い従業員の時給と都道府県の最低賃金の差が30円以内の場合が対象で、引き上げた時給や従業員の数などに応じて最大600万円を上限に助成金が支給されます。
助成金の申請には、時給を引き上げるとともに機械の設備投資や従業員へのキャリアアップ研修など、企業の生産性を高めるための具体的な行動計画を国に提出する必要があります。
兵庫労働局は「事業者はコロナウイルスや物価高騰の影響を受ける中で、最低賃金を引き上げることになるため、労働局に相談したり助成金を活用したりしてほしい」としています。
助成金の申請は、労働局の窓口や郵送で来年1月末まで受け付けています。