サイバー犯罪の捜査能力向上へ 福岡県警が実践的な競技会

インターネットを悪用したサイバー犯罪の被害が深刻化する中、警察の捜査能力を向上しようと、福岡県警察本部や警察署の職員が参加して実践的な競技会が開かれました。

競技会は毎年行われてきましたが、警察の対処能力を強化しようと、ことしは人数を大幅に増やし、およそ140人が参加しました。

はじめに、岩下剛本部長が「各種捜査や対策で十分な取組みをするためにはサイバーセキュリティー対策の人材育成が重要です」と訓示しました。

参加者は所属ごとにチームとなり、フィッシングメールの解析やデータの中から捜査に必要な情報を抜き出すといった、サイバーセキュリティーの知識や技術が必要な問題への解答の正確さや速さを競いました。

警察のまとめによりますと、去年、福岡県警が検挙したサイバー犯罪は513件と、前の年から150件以上増加したほか、去年の秋から県内で被害が急増している「SNS型投資・ロマンス詐欺」も暗号資産の送金記録などがサイバー捜査の対象になっているということです。

県警察本部サイバー犯罪対策課の的野史孝次席は「日々進化するインターネット環境に対応するため、警察職員のサイバー犯罪対処能力もアップデートしていきたい」と話していました。