小学校の健康診断で複数の児童が不快感訴える「陰部触られた」

北九州市の小学校で先週行われた健康診断で、複数の児童が男性医師から「陰部を触られた」などと不快感を訴えていたことがわかりました。
医師は「検診行為だった」などと説明しているということですが、教育委員会では「プライバシーに配慮した対応をしてほしかった」としています。

北九州市教育委員会によりますと、八幡西区の小学校で今月5日に行われた健康診断で、女子児童から保護者を通じて、60代の男性の学校医から「陰部を触られた」などという訴えがありました。

この日は2年生と5年生の男女が健康診断を受診していて、学校が全校児童にアンケートを行ったところ、男女あわせて18人が不快感を訴えたということです。

教育委員会と学校の聞き取りに対して、医師は「腸の音を聞くために聴診器を当てた。総合的に検診するための行為だった」と説明しているということです。

教育委員会では、今回の事態を受けて、児童に対してスクールカウンセラーによるカウンセリングを実施しているということです。

また、学校では11日、保護者説明会を行い、今後の健康診断については別の医師に依頼する予定だということです。

北九州市教育委員会は「医療行為の一環でも、子どものプライバシーに配慮した対応をしてほしかった」とコメントしています。

学校の健康診断をめぐっては、文部科学省がことし1月、子どものプライバシーや心情に配慮するよう全国に通知しています。