子どもの車内放置防止呼びかける店内放送 高校生が制作

暑さが本格化するのを前に、北九州市では買い物の際などに子どもを車の中に残して離れないように呼びかける店内アナウンスを高校生が制作し、市内のスーパーなどで放送が始まりました。

子どもの車内放置防止を呼びかけるアナウンスは、北九州市や北九州商工会議所が企画したもので、先月から市内の店舗などに無料で音源を提供して、放送への協力を呼びかけています。

北九州市を中心に福岡県や山口県などでスーパーを展開する「サンリブ」では、店内放送のプログラムにこのアナウンスを組み込み先月下旬から122の全店舗で放送しています。

音源は小倉商業高校の生徒会の生徒たちが制作し、30秒ほどのアナウンスの中で「短い時間で、一気に温度が上がる車の中に、子どもを残したまま車を離れることはたとえわずかな時間であっても子どもの命を脅かす大変危険な行為です。子どもだけを車内に残すことは絶対にしないでください」などと呼びかけています。

制作を担当した小倉商業高校の3年生の女子生徒は、「一度の不注意で子どもの一生が一瞬で奪われるので、そうした悲しい事故がこれ以上起こらないようにと考えて作成しました」と話していました。

北九州市では、去年8月に、八幡西区の商業施設の駐車場で車内に取り残された0歳の男の子が亡くなっています。

また、隣接する中間市では、3年前の7月に保育園の送迎バスに取り残された5歳の男の子が熱中症で亡くなっています。

北九州市こども政策推進担当課長の村上奈津美さんは、「店内放送に協力してくれる事業所を広げ、子どもの車内放置による事故をなくしていきたい」と話していました。