旧門司駅関連遺構 市が市議会の委員会で今後の対応方針を報告

門司区の複合公共施設の建設計画や旧門司駅関連の遺構をめぐり、北九州市は18日、開かれた市議会の建設建築委員会で今後の対応方針について報告しました。
これに対して、委員からは、説明会で広く市民の意見を聞くことや文化財の専門家の意見を聞きながら調査することを求める意見が出ました。

北九州市議会の建設建築委員会では、市の事業推進課が門司区で建設計画が進められている複合公共施設やこの予定地で見つかった旧門司駅関連の遺構について今後の対応方針を報告しました。

それによりますと、門司区の自治会などを対象に説明会を行うこと、発掘調査が行われていないエリアについて追加の調査を実施し、遺構が確認された場合は記録保存を行うこと、それに記録保存などが終了したあとは可能な限り速やかに複合公共施設の事業に着工することにしています。

自民党・無所属の会の西田一議員は「市民への説明が自治会をもってよしとする対応は文化財保護の観点からまずいと思う。ほかの方法を含めて市民の意見を聞いてほしい」と述べました。

また、共産党の山内涼成議員は市の文化財保護行政には問題があると指摘した上で、追加の調査に関して要望し、「専門的な分野は専門家が判断すべき。市の文化財保護審議委員に関与してもらうべき」と述べました。

市の事業推進課によりますと、今後の追加の調査については早ければ今月中に着手する方針で、文化財保護審議委員の関与は予定していないとしています。

また、市民説明会の具体的な開催方法については、今後、門司区の自治総連合会と協議しながら検討するとしています。