田川市立中生徒が自殺 いじめが原因の可能性 第三者委が調査

田川市の教育委員会は、市立中学校の生徒が今月、自殺し、その原因がいじめだった可能性があるとして、第三者委員会を設置して詳しい経緯などを調査することを明らかにしました。

田川市教育委員会が18日、会見を開いて説明したところによりますと、今月5日、市立中学校の3年生の男子生徒が自殺しました。

男子生徒は去年11月ごろから欠席が増え始め、担任が話を聞いたところ、「同級生から『くさい』と言われて気にしている。同級生と距離を置くようになって、学校に行くのが嫌になった」などと話したということです。

このあとも不登校の傾向が続き、ことし1月には欠席日数がいじめ防止対策推進法で「重大事態」の目安とされる「年間30日」を超えましたが、学校は「重大事態」として教育委員会に必要な報告を行うことを失念していたということです。

学校と教育委員会は16日、「対応に不備があった」として、保護者に謝罪しました。

教育委員会は、男子生徒が自殺したのはいじめが原因だった可能性があるとして第三者委員会を設置し、生徒が不登校になった詳しい経緯や学校の対応などについて調査することにしています。

この中学校では、ほかにも3件の「重大事態」が確認されているということで、田川市教育委員会の小林清教育長は「悲しい、あってはならない事案が発生し、残念でならず痛恨の極みです。学校のみの問題ではなく、田川市教育委員会として日頃の指導不足を痛感しており、深くお詫びします」と述べました。

心の悩み相談は福岡県が設置している「ふくおか自殺予防ホットライン」で、毎日24時間、受け付けています。

電話番号は、092−592−0783です。