全国初 2種免許試験を外国語で受験できる運用開始 福岡県警

政府が運転手不足に悩む運送業界への外国人労働者の受け入れ拡大を検討する中、福岡県警が、全国で初めてバスやタクシーの運転手に必要な第2種免許の学科試験を英語など4つの外国語で受験できる運用を始めました。

第2種免許の学科試験の外国語での受験は、27日から県内4つの試験場で可能となり、英語のほか、中国語、ベトナム語、それにネパール語の問題文が用意されています。

このほか、外国での自動車免許の取得状況に関する質問などを134の言語に訳して字幕で表示する機器も設置され、27日は飯塚市の試験場で機器のデモンストレーションが行われました。

警察によりますと、外国語の問題文は警察庁がつくった例題をもとに各都道府県警が作成するということで、実際に外国語で受験できる運用を始めたのは、福岡が全国で初めてだということです。

バスやタクシー業界では、慢性的な人手不足に加えて、運転手の労働時間規制が強化されるいわゆる「2024年問題」への対応が課題となっていて、政府は、人手不足の分野で外国人労働者を受け入れる「特定技能」の対象分野に自動車運送業を追加することを近く閣議決定する方針です。

福岡県警察本部運転免許試験課の稲田功一次席は、「外国籍の方に円滑に試験を受けていただけるよう環境を整備している。それぞれの言語で試験の内容に齟齬がないよう内容をしっかり確認して、不公平が生じないようにしたい」と話していました。