尖閣周辺の警備能力強化へ 下関で最大規模の巡視船進水式

沖縄県の尖閣諸島周辺の警備能力強化などを目的に、海上保安庁に新たに配備される大型巡視船の進水式が下関市で行われました。

三菱重工下関造船所で行われた進水式には、海上保安庁や造船所の関係者などおよそ20人が出席しました。

はじめに新しい巡視船の名前を「しきしま」とすることが発表されました。

来月引退する鹿児島海上保安部の巡視船の名前を引き継いだということです。

2年前から200億円余りかけて建造が行われ、全長およそ150メートル、総トン数がおよそ6500トンと巡視船としては最大規模で、ヘリコプターを2機搭載できます。

船をつなぐロープがおので切られると、「しきしま」は海に向かってゆっくりと滑り出しました。

海上保安庁は、おととし政府が策定した「海上保安能力強化に関する方針」を受けて、巡視船などによる領海警備能力の強化を進めています。

「しきしま」は再来年度中に鹿児島海上保安部に配備され、沖縄県の尖閣諸島周辺海域での警備のほか、遭難者の救助や犯罪の取り締まりなどにあたるということです。

進水式に出席した第七管区海上保安本部の宮本伸二本部長は「さらなる海上保安能力の強化が図られ、国民の安全安心が守られると確信しています」と話していました。