飲酒死亡事故13年を前に 粕屋町で飲酒運転根絶フォーラム

粕屋町で高校生2人が飲酒運転の車にはねられ犠牲になった事故から13年になるのを前に、6日粕屋町で事故の遺族や高校生が飲酒運転の根絶を訴えました。

13年前の2011年2月9日、粕屋町で高校1年の男子生徒2人が飲酒運転の乗用車にはねられ、亡くなりました。

この事故からまもなく13年となるのを前に、事故で16歳だった息子を亡くした山本美也子さんや亡くなった2人が通っていた高校の生徒が粕屋町のホールに集まり、飲酒運転の根絶を呼びかけました。

このなかで、博多高校の生徒会長で2年生の井上光真さんは「大切な人が突然いなくなることを二度と繰り返したくありません。これからも飲酒運転ゼロを目指します」と飲酒運転根絶への決意を述べました。

続いて25年前の1999年に東京・世田谷区の東名高速道路で飲酒運転の車に追突され、2人の娘を亡くした井上保孝さんと郁美さん夫妻が登壇し、ノルウェーなどで導入が進むアルコールが検知されるとエンジンがかからなくなる車について紹介しました。

保孝さんは「機械で飲酒運転を止めることが必要な時代です。できることは何でもしたいしやっていただきたい」と訴えました。

飲酒運転はあとをたたず、先月も大牟田市で飲酒運転の軽乗用車と17歳の高校生の乗った原付きバイクが衝突し、高校生が犠牲になる事故が起きています。

山本さんは、「13年間走り続けてきましたがどうしたら良いか立ち返ったのが今回のフォーラムでした。やはり物理的な何かがなければ変わっていかないと感じます。妥協せずに活動を続けていきたい」と話していました。