再犯防止へ社会復帰を支援「よりそい弁護士制度」スタート

犯罪で服役した人などの社会復帰を支援することで再犯を防ごうと、福岡県は県弁護士会に委託して、自立に向けてサポートする「よりそい弁護士制度」を始めました。

福岡県によりますと、県内でおととし、県警に検挙された人に占める再犯者の割合は45.7%と、およそ半数に上っていて、犯罪の繰り返しをいかに防ぐかが課題になっています。

こうしたなかで、福岡県は社会復帰を支援することで再犯を防ごうと、県弁護士会に委託して、自立に向けてサポートする「よりそい弁護士制度」を先月から始めました。

支援の対象は、▽福岡矯正管区内の刑務所や少年院、少年鑑別所などにいる人や出所した人、それに▽起訴猶予や執行猶予になった人で、いずれも県内に住んでいるか住む予定がある人です。

刑事事件の担当弁護士や刑務所などからの求めに応じて、担当の弁護士が住居や就労などの各種の行政サービスの手続きなどに付き添ったり、依存症の治療が必要な場合には医療機関につないだりします。

こうした取り組みは兵庫県や愛知県などで始まっていますが、九州沖縄では初めてです。

県弁護士会は「さまざまな困りごとに向き合い、少しでも生きやすくなるよう息の長い支援で寄り添っていきたい」と話しています。