北九州商工会議所の新年会 経営者からは賃上げに前向きな声

北九州商工会議所の新年会が9日開かれ、企業の経営者などからは日本経済の焦点となっている賃上げについて前向きな声が聞かれました。

北九州市小倉北区のホテルで開かれた新年会には北九州地区の経営者や経済団体の関係者などおよそ1000人が出席しました。

はじめに北九州商工会議所の津田純嗣会頭があいさつを行い能登半島地震や北九州市の鳥町食道街の火災で被災した人たちへの見舞いのことばを述べたうえで「ことしの最大の目標は回り始めた経済の好循環をさらに加速させることで、達成には適度な価格転嫁と賃上げが必須だ」と述べ賃上げの必要性を強調しました。

出席した企業の経営者からも賃上げに対する前向きな発言が相次ぎ、大手産業用ロボットメーカー「安川電機」の小笠原浩会長は「賃上げは大企業が率先して動いていくと思う。この問題は人手不足とも関係しているので、賃上げしない企業が生き残れない状況になっていくと思う」と話していました。

また、大手住宅設備メーカー「TOTO」の清田徳明社長は「辰年なので賃金も含めて物の価格も上っていく年にしたい」と話していました。

一方、地元の中小企業でつくる団体「北九州中小企業団体連合会」の池田幹友会長は、「企業の99%が中小企業で、賃上げとともに働き方改革もしなければいけない。一企業では難しいところもあり行政にも要望をつないでいきたい」と話していました。