「鳥町食道街」の火災 現場では被災した店の関係者が片づけ

今月3日、北九州市中心部の「鳥町食道街」の付近で起きた火災の現場では、9日被災した店の関係者が片づけなどを行う姿がみられました。

今月3日の午後3時すぎ北九州市小倉北区魚町1丁目の飲食店などが密集する「鳥町食道街」の付近から火が出て周辺の建物に燃え広がりました。

消防の発表による速報値で、合わせて36店舗、のべおよそ2900平方メートルが焼け、現場には黒く焼け焦げたがれきがうずたかく積み上がっています。

9日は北九州名物の「小倉焼きうどん」発祥の店として知られる「だるま堂」の店主、竹中康二さんが「鳥町食道街」の火災現場を訪れ、先代から受け継いだへらを店の中から持ち出しました。

竹中さんは「先代が何十年と使ってきたものなので無事に持ち出せてほっとしました。だるま堂の火を消さないのが一番なのでこの場所で復興できればと考えています」と話していました。

また、「鳥町食道街」に隣接する「魚町銀天街」の宝石店では使えなくなったいすや、割れたガラスなどをトラックの荷台に積み込んで運び出していました。

宝石店は3階建てで、3階部分の被害が大きく、中は焼けてがれきが散乱しているということです。

店主の中山竜之介さんは「重労働で大変です。トラックで3往復はしないといけないと思います」と話していました。

一方、「鳥町食道街」の北側にある居酒屋は外壁の一部が焼けるなどしましたが、大きな被害は免れたということです。

今週中の営業再開を目指して、従業員らがすすで汚れた食器を運びだすなど片づけを進めていました。

従業員の鈴木隼人さんは、「店のものはすすがついてにおいも取れないので新しいものに交換します。周りの店も大変なので、力を合わせていきたいです」と話していました。