世界遺産「官営八幡製鉄所」関連施設 見学ツアー 八幡東区

世界遺産に登録されている北九州市の「官営八幡製鉄所」の関連施設を見学するツアーが開かれ、参加した人たちが120年余り前に完成した建物の中を見て回りました。

北九州市八幡東区にある官営八幡製鉄所の旧本事務所は、明治32年=1899年に完成した赤れんが造りの2階建ての施設で、「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されています。

ふだんは立ち入ることができませんが、23日はこの施設を見学するツアーが4年ぶりに開かれ、地元の13人が参加しました。

旧本事務所には、かつて製鉄所の長官や外国人技師の執務室が置かれていて、参加した人たちは建築当時のまま残された屋根のはりや、建物の基礎の部分などを見て回りました。

また、装飾などを復元した2階の会議室の一角では、長年使われてきた柱の状態をガラス越しに確認でき、参加者が興味深そうに見入っていました。

63歳の男性は、「120年以上も前にこのような豪華な施設が建てられ、いまも残っていることに歴史の重みを感じます」と話していました。

ツアーを企画した北九州市の諸熊武史政策調整担当課長は、「北九州市が日本の産業革命の起点になっていたことを感じてもらいたい」と話していました。