「マイナ保険証」導入 7割超でトラブル 医療機関などの調査

マイナンバーカードと一体化した保険証「マイナ保険証」について、福岡県と佐賀県の医療機関などでつくる団体が調査したところ、導入した医療機関のうち7割以上でトラブルが確認されたことが分かりました。
団体は、「従来の保険証を廃止しないでほしい」としています。

調査を行ったのは、福岡県と佐賀県の病院や介護事業所などでつくる団体「福岡県民主医療機関連合会」で、ことし9月に加盟する73事業所にアンケートを送付し、8割余りの63事業所から回答を得ました。

それによりますと、「マイナ保険証」を導入している事業所のうち7割以上が「トラブルがあった」と回答しました。

具体的には、暗証番号を忘れたり顔認証ができなかったりした事例が13件あったほか、他人の情報がひもづけられていた例もありました。

また、発熱外来では動線を分けているため認証機器での資格確認ができない、といった声や、認知症のある人などがマイナンバーカードを取得することは難しい、という声も寄せられているということです。

団体の船越光彦会長は「従来の保険証を継続してほしい。おおよそ取り残されるのは高齢者や認知症、障害のある人なので、そういう人が安心して医療を受けられるようにするべきだ」と話していました。