洋上風力発電所の大型風車設置に使われる特殊作業船を公開

北九州市若松区の沖合で進む洋上風力発電所の建設で、高さおよそ200メートルの大型風車の設置に使われる特殊な作業船が報道陣に公開されました。

北九州市若松区の響灘地区では沖合に大型風車25基を設置する洋上風力発電所の建設が進められています。

この計画で、沖合に風車を設置するための作業に必要な「SEP船」と呼ばれる特殊な作業船が、28日若松区の港に入港し、30日報道陣に公開されました。

この船は、海上で「レグ」と呼ばれる全長92.5メートルの4本の脚を海底に伸ばして船を固定させ、波の影響をさけるため船底を海面から持ち上げて作業を行います。

作業は最大147メートルまで伸ばすことができるクレーンを使って行い、高さおよそ200メートルの風車の柱や羽根を設置するということです。

洋上風力発電所は2025年度中の運転開始を目指していて、この作業船を使って来月から土台をつくる基礎工事を行い再来年の4月から風車の設置作業を行うということです。

船を保有する「PKYマリン」の小崎正弘さんは「この船を使えば沖合でも地上と同じように安定した状態で風車を設置できる。日本での洋上風力事業は始まったばかりだが、今後もこの船を活用していきたい」と話していました。