中学校で介護の仕事の出前授業 高齢者の介助を模擬体験

介護の仕事について知ってもらう出前授業が北九州市の中学校で行われ、参加した生徒たちが高齢者の介助などを模擬体験しました。

出前授業は北九州市が市内の学校で行っているもので、17日は小倉北区にある南小倉中学校で1年生の64人が参加して実施されました。

生徒たちは4つの班にわかれてそれぞれ模擬体験を行い、このうち、体の機能低下の体験では、視界が狭くなるゴーグルやおもりなどを実際に身につけて歩行が困難になる状況を確認していました。

また、車いすを使ってスロープや段差を移動したり、特殊なシーツを使って横たわった人を移動させたりしていました。

参加した女子生徒は「今回の高齢者の疑似体験を通して介護している方たちの仕事は難しいし、大変さがわかりました」と話していました。

講師を務めた特別養護老人ホームの岡本和之副施設長は「おじいちゃんやおばあちゃんがこんな思いをして生活をしているということがわかってくれたらいいかなと思います。そういった方々に優しく接することができるような大人に育ってほしいです」と話していました。

北九州市はことし1月時点で政令市の中で高齢化率が最も高くなっています。

市は今後も市内の学校を対象にこの出前授業を続けて若い世代に介護の重要性を知ってもらうことにしています。