北九州市 乳幼児健診の受診票 アプリで入力するサービス開始

妊娠や子育てに関する手続きのデジタル化を進める北九州市は、乳幼児健診の受診票をスマホのアプリで入力するサービスを始め、16日は医療機関でデモンストレーションを行いました。

新たなサービスは、市が子育て情報などを提供するアプリの開発会社と連携して先月から始めたもので、現在、市内の12の医療機関で利用することができます。

16日は、小倉北区の小児科のクリニックで、市の担当者が報道機関向けにアプリを紹介しました。

アプリでは市が実施する生後4か月、7か月、1歳半、3歳のあわせて4回の乳幼児健診の受診票を、すべてアプリで入力することができます。

これまでは、保護者が母子手帳の複写式の受診票を手書きで記入して健診を受け、医療機関は結果や所見などを記入して市と受診票を共有していました。

この方法では、市が健診結果を把握するのに最大2か月かかっていましたが、アプリを活用すれば、結果を瞬時に把握して子育ての悩みなどに迅速に対応できる利点があるということです。

一方、これまでの受診票に慣れている医師も多く、導入費用もかかることから、アプリを活用する医療機関は現時点では全体のおよそ1割にとどまっていて、市は今後の普及が課題だとしています。

アプリを導入した、とくなが小児科クリニックの徳永洋一院長は「導入にあたり最初は手間が増える部分も多いと思う。デメリットを上回るメリットがあるシステムにしていってほしい」と話していました。

北九州市子育て支援課の中原尚子担当課長は「新しいシステムなので保護者や医療機関の意見を聞きながらバージョンアップしていきたい」と話しています。