「2024年問題」に対応 フェリー輸送の新たな物流拠点完成

トラックドライバーの人手不足が深刻化するいわゆる「2024年問題」に対応するため、北九州市に九州産の野菜や果物をフェリーで輸送するための新たな物流拠点が完成しました。

この物流拠点は、北九州市の卸売会社が中央卸売市場の敷地内に建設したもので、30日は竣工式が行われました。

施設の延べ床面積はおよそ7000平方メートルで、荷さばき場や温度の異なる2種類の冷蔵庫があり、野菜や果物の種類にあわせて品質管理ができます。

九州各地から出荷される青果のほとんどは、トラックで各地に運ばれますがこの施設は、関東地方向けの野菜や果物を一か所に集めて市内の港からフェリーで輸送するための中継地点を目指すということです。

物流業界では、来年4月からトラックドライバーの時間外労働の規制が強化され「2024年問題」と呼ばれて、人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念されています。

この施設を活用することでトラックからフェリーに輸送手段をシフトさせ、ドライバーの負担軽減が期待できるということです。

施設の運用は11月から始まるということです。

物流拠点を建設した「北九州青果」の百合野博社長は、「フェリーを活用するための物流の中継機能を果たすことで、2024年問題を解決する方法が見えてくるのではないか」と話していました。