工藤会トップ野村悟被告逮捕から9年 13日に2審の裁判開始
北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップでおととし死刑判決を言い渡された野村悟被告(76)の逮捕から11日で9年となり、13日には2審の裁判が始まります。
警察は組織の壊滅に向け、徹底した取り締まりを続ける方針です。
工藤会のトップで総裁の野村悟被告は平成10年に起きた漁協の元組合長の射殺事件に関わったとして9年前の2014年9月11日に逮捕され、警察は工藤会に対して「壊滅作戦」と呼ぶ徹底した取り締まりに乗り出しました。
野村被告は、市民を狙った4つの事件に関わったとして殺人などの罪に問われ、福岡地方裁判所はおととし8月、死刑判決を言い渡しました。
これを不服として野村被告は福岡高等裁判所に控訴し、13日から2審の裁判が始まります。
福岡県警察本部によりますと、去年までの9年間で延べ480人の構成員を検挙し、工藤会の県内の構成員は昨年末時点でおよそ180人と、ピーク時の4分の1に減っています。
また、ことし4月には、工藤会の主要な傘下組織で野村被告の出身組織でもある「田中組」のすべての事務所の撤去が確認されるなど、組織の弱体化は着実に進んでいるとみられます。
福岡県警察本部の西田哲也暴力団対策部長は「工藤会はかつてないほど弱体化しているが、重要凶悪事件が未解決で残されているほか、繰り返し資金源犯罪を行うなど、いまだ県民に不安と脅威を与えている。壊滅に至るまで不退転の決意で取り組む」と話しています。
福岡県警察本部の西田哲也暴力団対策部長は「工藤会はかつてないほど弱体化しているが、重要凶悪事件が未解決で残されているほか、繰り返し資金源犯罪を行うなどいまだ県民に不安と脅威を与えている。壊滅に至るまで不退転の決意で取り組む」と話しています。