負担軽減の介護ロボット 北九州の老人ホームで実証実験

介護の負担を減らすために開発や導入が進んでいる介護ロボットについて、北九州市の老人ホームで装着型のアシストスーツを使った実証実験が行われています。

実証実験は北九州市若松区の介護付き有料老人ホームで、施設と開発メーカー、それに九州工業大学が連携して行っています。

今回、実証実験の対象となるのは介護スタッフが使う「アシストスーツ」と呼ばれる装着型のロボットです。

介護スタッフが入居者を車いすからベッドに移動させる際などに、かがんだ姿勢から上体を起こす動きをアシストすることで腰の負担を軽減できます。

実験ではおよそ2か月間、7台のロボットを活用してスタッフがロボットに慣れるまでの習熟具合や、腰の負担をどの程度軽減できるかなど効果を検証するということです。

介護業界で人手不足が深刻な課題となるなか、政府は介護ロボットの開発や導入を支援する事業を行っていて、今回の実証実験もその一環で行われているということです。

実証に参加している介護スタッフは「ふだん中腰になる体勢が多くつらいがスーツを着けていると楽に感じる」とか、「スイッチの操作など難しい点もあるが、今後、介護をする人も高齢化していくのでアシストしてくれるロボットは必要だと思う」などと話していました。

ロボットを開発した「ジェイテクト」の吉見孔孝さんは「多くのロボットを使って実証実験を行うことで利用者の意見交換の機会を増やしロボットに慣れやすくなることを期待している」と話していました。