飯塚事件の再審請求で福岡地裁が証拠品の開示を検察に勧告

31年前、飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された、いわゆる「飯塚事件」で死刑が執行された元死刑囚の家族が、裁判のやり直しを求める2度目の申し立てをめぐり、弁護団は、裁判所が検察に対し、証拠品のリストを開示するよう勧告したことを明らかにしました。

平成4年、飯塚市で小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られ、遺体で見つかったいわゆる「飯塚事件」では、殺人などの罪に問われ、一貫して無罪を主張していた久間三千年元死刑囚(70)の死刑が確定し、平成20年に執行されました。

元死刑囚の家族は、再審=裁判のやり直しを求める2度目の申し立てをおととし7月に行っています。

弁護団によりますと、24日、福岡地方裁判所で協議が開かれ、裁判所が検察に対して、事件に関わる証拠品のリストを開示するよう勧告したということです。

また、裁判のやり直しを求めた今回の2度目の申し立ての際、証拠とした新たな証言について、目撃者の男性の証人尋問が実施される見通しが出てきたということです。

弁護団は「証拠品のリストが開示された場合、これまで検察が『不存在』としてきた証拠が見つかる可能性もある。大きな前進だと捉えたい」と話しています。