北橋健治市長の退任式「治安は改善 積み残しは人口減少問題」

4期16年にわたって北九州市のかじ取りを担い、19日で任期を終える北橋健治市長の退任式が行われました。

平成19年に就任した北九州市の北橋市長は「日本で一番住みよい街」などのスローガンを掲げ、4期16年にわたって暴力団追放運動や子育て支援策の拡充、それに環境施策の推進などに取り組みました。

19日で任期を終えるのを前に、市役所で退任式が行われました。

北橋市長は部長級の職員100人を前に「16年前、みなさんに迎えられて庁舎に入る際にぽろっと“孤独だな”と言ったことを思い出した。これまで無事に全うできたのはみなさんの指導のおかげだ」と感謝を述べました。

そして「今後も市議会や新市長のもとで真摯な対話を進め市民のために良い行政を展開することを心から願っている」とあいさつしました。

このあと北橋市長は最後の記者会見に臨み、任期中の一番の成果として暴力団追放運動を挙げ「劇的に治安が改善して、もう投資をためらうものがなくなった。物流やIT、カーボンニュートラルなどいろいろな投資がこれからも向かってくると確信している」と述べました。

一方、積み残した課題として人口減少問題を挙げ、みずからの手で人口の流出に歯止めをかけられなかったことに悔しさをにじませました。

また今後については「晴耕雨読で頑張りたい」と述べた上で、政治活動を続けるかどうかは明言しませんでした。

最後に、職員から花束を受け取り、拍手で見送られる中、笑顔で市役所をあとにしました。

20日には、市長選挙で初当選した武内和久氏が新市長に就任します。