送迎バス園児死亡事件から1年 遺族“会いたくてしかたない”
中間市の保育園で、5歳の園児が炎天下に送迎バスの車内に取り残されて熱中症で死亡した事件から29日で1年です。
遺族が取材に応じ、「会いたくてしかたがないです」などと語りました。
去年7月29日、中間市の双葉保育園で倉掛冬生くん(当時5)が炎天下に送迎バスの車内におよそ9時間取り残され、熱中症で死亡しました。
事件から1年となるのにあわせて遺族が取材に応じ、母親は「お母さんは会いたくてしかたないです」と、冬生くんの写真に語りかけました。
そして、体調を崩しているという母親に代わって祖父がこの1年を振り返り「冬生のことは常に頭にあります。なぜこういう事故が起きてしまったのかをこの1年間考えています」と述べました。
そのうえで、保育の現場の安全管理について「保育園は小さい子どもが通うところなので、改めて点呼などのルールを作り常に確認してほしい。冬生を最後の犠牲者にしてほしい」と訴えました。
事件をめぐっては、送迎バスを1人で運転していた浦上陽子前園長とバスから園児を降車させ、保育園内に引率する役割だった保育士の2人が必要な注意を怠ったとして、業務上過失致死の罪で在宅起訴されています。
遺族の代理人の弁護士によりますと、裁判はことし秋にも開かれる見通しです。