セメント運搬船が地震後初めて金沢港に 復興へ工事加速化期待

能登半島地震の被害を受けた金沢港に、地震のあと初めて、セメントを積んだ運搬船が入港しました。
セメントは被災地での道路の舗装などに使われる重要な資材で、まとまった量を貯蔵できる拠点が石川県内に整ったことで、復興に向けた工事の加速化につながると期待されています。

金沢港の「御供田ふ頭」に5日朝、セメントを積んだ運搬船が到着しました。
作業員たちは、パイプを取り付けるなどして、セメントを貯蔵タンクへ送っていきました。
金沢港では、能登半島地震でふ頭に大きな被害が出たほか、セメントを貯蔵する設備の一部も壊れたということです。
地震から5か月あまりたってようやく応急的な復旧作業が完了し、5日、初めて運搬船の入港ができるようになったということです。
セメントは、道路の舗装のほか、地盤の改良など、被災地の復興に向けたさまざまな工事に活用される重要な資材ですが、これまでは福井県や富山県の港に船で運搬されたセメントをトラックで金沢港に輸送していたため、能登地方の現場に届くまでに時間がかかっていたということです。
北陸地方整備局金沢港湾・空港整備事務所の田中智副所長は「船の入港で一度に大量のセメントを扱えるようになった。ここが起点になり、被災地の復興の加速化につながると思う」と話していました。