七尾の漁港 岸壁沈下・排水滞る 影響で周辺住宅街の道路冠水

能登半島地震で岸壁が沈下した七尾市の漁港では、海水面の上昇によって海水が流れ込んだうえ雨水の排水が滞った影響で周辺の住宅街にある道路が水につかる被害が出ています。

県七尾港湾事務所によりますと、七尾市にある石崎漁港では能登半島地震で船を接岸する岸壁の一部が沈んだり壊れたりする被害を受けました。
このため、潮位が高い日は海水が岸壁を越えて流れ込む被害が確認されていますが、潮位が午後4時半の時点で約70センチとなった28日は港周辺の住宅街にある道路まで水につかりました。
七尾市は海水が流れ込んだ影響でふだん海に流している雨水の排水が滞って浸水が広がったのではないかとみています。
金沢地方気象台によりますと、今後夏にかけてさらに潮位が高くなることから、少しの雨でも浸水するおそれがあるとして注意を呼びかけています。
近くの会社に勤める男性は「浸水がここまでひどくなることはこれまでなかった。建物の中までは水につかっていないが、さらに水かさが増したら心配です」と話していました。
市は地震のあと排水ポンプを設置して対応していますが、県に対して岸壁の修復などを早急に行うよう求めています。