伝統の「青柏祭」 子どもたちが小さな山車で練り歩く 七尾市

石川県七尾市の伝統の春祭り、「青柏祭」で巨大な山車が練り歩く「曳山行事」は、ことし能登半島地震の影響で取りやめとなりましたが、5日は、代わりに地元の有志らが製作した小さな山車を引いて子どもたちが練り歩きました。

4日開催された七尾市の「青柏祭」は、「でか山」と呼ばれる巨大な山車が練り歩く「曳山行事」が最大の呼び物ですが、地震で道路がひび割れるなどした影響で取りやめとなりました。
5日は、こどもの日にあわせて、子どもたちに伝統の祭りの雰囲気を少しでも味わってもらいたいと、地元の有志らが「でか山」の代わりに小さな山車を製作しイベントを開きました。
「ちびでか山」と名付けられたこの山車は、高さ2メートル余りと、「でか山」の5分の1ほどの大きさで、子どもたちはまず、こいのぼりなどの形をした板に色を塗るなどして山車を飾り付けました。
このあと、子どもたちは「わっしょい」などと大きなかけ声を上げながら、山車を引いて倒壊した家屋などが残された市の中心部の通りを練り歩きました。
参加した子どもたちは「楽しかった」などとうれしそうに話していました。
地元の45歳の女性は「本当にお祭りをしているみたいで、泣きそうになりました。みんなで力を合わせて一緒に頑張っていきたいです」と話していました。
イベントを企画した岡田翔太郎さんは「少しの時間でしたが、本物の『でか山』のようにみんなで楽しみながら動かすことができてよかったです。倒壊した建物は残ったままですが、少しずつ元気を取り戻していきたい」と話していました。