和倉温泉にある旅館のひとつがきょうから通常営業を再開

能登半島地震で被害を受けた石川県七尾市の和倉温泉にある旅館のひとつが、きょうから通常営業を再開しました。

石川県有数の温泉地、和倉温泉にある旅館「花ごよみ」は、地震でボイラーや温泉用の配管の一部が壊れるなどして館内の大浴場が使用できなくなりました。
4月中旬ごろから、入浴なしで一般の宿泊客の受け入れを始めていましたが、このほど修理を終えて、大浴場が復旧し、3日から通常営業を再開しました。
3日は、観光客のほか、被災した家族を訪ねてきた人などおよそ20人の宿泊予約が入り、さっそく源泉かけ流しの温泉を堪能していました。
観光で岐阜県から家族で来た50代の男性は、「体がぽかぽかして汗が出て、いいお風呂でした。温泉街はまだお店が再開していなくて、少しでも復興の力になれたらと思った」と話していました。
和倉温泉では、20以上ある旅館やホテルのほとんどで通常営業の再開見通しが立っていない状況が続いていて、和倉温泉旅館協同組合によりますと、通常営業を再開したのはこの旅館が初めてだということです。
旅館の北村金次社長は「配管を直して温泉が来たときは、本当にこんな嬉しいことはあるのかと思った。和倉温泉のイメージアップをして、温泉街が復興できるようにしたい」と話していました。