穴水町「能登さくら駅」 桜満開で被災者なごませる

能登半島地震で被害を受けた穴水町で、「能登さくら駅」の愛称で親しまれている駅の桜が満開になり、被災者を和ませています。

穴水町の「のと鉄道」、能登鹿島駅は、昭和7年に鉄道の開通を祝って桜が植えられ、「能登さくら駅」の愛称で親しまれています。
鉄道会社や住民が少しずつ増やしてきたソメイヨシノやしだれ桜など、あわせて100本以上が構内に植えられ、多くの桜が満開を迎えています。
のと鉄道は、能登半島地震で線路がゆがむなど大きな被害を受け、4月6日、約3か月ぶりに全線での運転を再開しました。
14日は、駅を訪れた地元の人などが、桜のトンネル状になったホームを散策したり、花の写真を撮ったりしていて、被災生活で疲れた心を和ませているようでした。
町内の中学1年生の男の子は「地震のあと加賀市に2次避難して大変でしたが、満開の桜を見て、心が晴れやかになりました」と話していました。
市民グループの能登鹿島駅さくら保存会の堂前勇次郎会長は「桜も地震に負けず、がんばって咲いてくれたと思います。被災者が桜を見て元気になってほしいです」と話していました。
保存会によりますと、桜の見頃はこれから1週間ほど続くということで、復興支援の車両の移動に支障が出ないよう鉄道を利用して訪れてほしいと呼びかけています。