被災した羽咋の神社で春祭り 伝統の獅子舞が披露

能登半島地震で被害を受けた羽咋市の神社で、地元の人たちを元気づけようと、春祭りが開かれ、伝統の獅子舞が披露されしました。

羽咋市下曽祢町では能登半島地震で、多くの家屋が倒壊したほか地区にある奈鹿曽姫神社の鳥居が壊れるなどの被害が出ました。
奈鹿曽姫神社で毎年、この時期に春祭りが行われ五穀豊穣や地域安寧を願う獅子舞が奉納されています。
ことしは、地震のため開催が危ぶまれていましたが、地元を元気づけようと規模を縮小して行うことになりました。
13日は、地元の小中学生も参加して太鼓の演奏や獅子舞が披露されたあと、地元の人たちがみこしを担いで住宅沿いの約4キロの道のりを練り歩きました。
地震で倒壊した家の前では1日も早い復興を願って獅子舞が演じられ、見物に訪れた人たちが勇壮な舞いに見入っていました。
獅子舞を演じた中学3年生の男子生徒は「振り付けを覚えるまでが難しかったけれど、一生懸命練習しました。被災した町で悲しい思いをしている人がいると思うので笑顔になってくれたらうれしい」と話していました。
祭りを主催した森武之町会長は「私たちも被災しましたが、すべての被災地の方々に勇気を与えたいという思いで開催しました。これからも私たちができることを少しずつやっていきたい」と話していました。