石川県消防学校で入校式 新人消防士たちが新たな一歩 金沢市

金沢市にある石川県消防学校で入校式が行われ、この春採用された新人消防士たちが、新たな一歩を踏み出しました。

入校式には石川県内11か所の消防局や消防本部で採用された55人が出席し、はじめに全員で、能登半島地震で犠牲になった人たちに黙とうをささげました。
式では新人消防士、一人ひとりの名前が呼ばれ、竹本正平校長が「元日の地震をはじめ、日本各地で地震や水害が頻発している。安心安全を守っていくために、同じ志を持つ仲間と共に励まし合って、厳しい訓練を乗り越えてほしい」と激励しました。
これに対し、新人消防士を代表して赤倉克徳さんが「消防の使命と責務を自覚し、住民の信頼を得られる消防士となれるよう努力します」と決意を述べました。
地震で甚大な被害が出た奥能登地方の「奥能登広域圏事務組合消防本部」にも今回、5人が採用され、このうち、珠洲市出身の森田純矢さんは「元日の地震で多くの人が助けを必要としているので、早く立派な消防士になって、生まれ育った珠洲市に恩返ししていきたい」と話していました。
また、岩手県出身の吉田晴哉さんは「東日本大震災を経験して、命に携わる仕事がしたいと思い消防士を目指しました。これから多くの人の命を救えるよう訓練に励みます」と話していました。
新人消防士たちは、寮生活を送りながら約半年間、消防業務に必要な知識や技能を学び、その後、各地の消防署などに配属されるということです。