珠洲市の高校で入学式 復興に向け決意

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市にある唯一の高校でも8日に入学式が行われ、ふるさとの復興に向けて決意を新たにしました。

珠洲市の県立飯田高校は、地震からおよそ1か月にわたって避難所となったほか、いまでも校舎の壁にひびが入ったり、トイレが使えない状況が続いています。
8日の入学式には、地元に残ることを決めた50人余りの新入生が出席し、式では新入生を代表して前野静奏さんが「勉学に専念し、部活動や学校行事にも積極的に参加して明るい学校生活送ります」と誓いの言葉を述べました。
これに対して角秀明校長は「地震による劣悪な環境に置かれているなかでも、常に感謝の気持ちを持って自立した人間に成長して欲しい」とエールを送りました。
このあと新入生たちはそれぞれの教室に移動しました。
担任の先生は「今から過ごす3年間は地震と切っても切れず、将来に不安を感じることもあるかもしれないが、自分の可能性を信じて前向きに学校に通って欲しい」と話していました。
学校によりますと、ことしの新入生は例年の半数ほどにとどまったということです。
女子生徒の1人は「避難所生活や2次避難を経験し、ほかの学校の選択肢もありましたが、地元で頑張りたいと思ってこの学校に入学しました。地元の復興に少しでも貢献していきたい」と話していました。