輪島市「白米千枚田」被害が少なかった田んぼで田起こし

能登半島地震で大きな被害を受けた、石川県輪島市の観光名所「白米千枚田」では、5月中旬の田植えを目指し、被害が少なかった一部の田んぼで田起こしが行われました。

輪島市の「白米千枚田」は、日本海をのぞむ斜面におよそ1000枚の田んぼが階段状に並び、国の名勝にも指定されています。
米作りを管理する団体などが、田んぼのオーナーを募って景観を守ってきましたが、今回の地震で地面に亀裂が生じたり、用水路が損傷したりするなど大きな被害が確認され、復旧作業が進められています。
2日は、このうち被害が少なかったおよそ60枚の田んぼで、5月中旬の田植えを目指して田起こしが行われ、輪島市外に避難している地元の住民も参加して、冬の間に乾いて固くなった土を耕うん機を使って掘り起こしていました。
米作りを管理する「白米千枚田愛耕会」の白尾友一代表は「ひび割れや地滑りなど言葉にならないくらい被害はひどい状況ですが、生まれ育った場所で田んぼの作業ができるのはやっぱりいいものです。1枚1枚丁寧に、元気な田んぼに戻していきたいです」と話していました。
団体では、白米千枚田の復旧に向け、4月5日までクラウドファンディングで支援を呼びかけています。