輪島市で輪島塗の仮設工房が完成し利用開始

能登半島地震で工房が損壊するなどして仕事の継続が難しくなっている輪島塗の職人を支援しようと、石川県輪島市に仮設の工房が完成し、１日から職人たちの入居が始まりました。

仮設工房は、輪島市水守町の県輪島漆芸美術館のそばに、あわせて２棟完成し、被災した４つの工房が入居しました。
仮設工房は、１部屋が１６畳ほどの広さで、トイレやシャワー室も備えられていて、入居した職人たちは室内の様子を確かめたり、倒壊した工房から回収した制作途中の輪島塗の汚れをふきんでふいたりしていました。
１月の地震では、多くの輪島塗の職人の自宅や工房が被災し、事業再開のめどが立たない人もいて、独立行政法人「中小企業基盤整備機構」が全額を助成し、仮設工房が建設されました。
地震で工房が倒壊し、入居した八井貴啓さんは「仕事場がないと作業ができないので、仮設工房はうれしいです。地震前にも負けないくらい、立派な仕事をしたいです」と話していました。
輪島市によりますと、仮設工房への入居の申込はおよそ７０件きているということで、今後、建設場所が確保できしだい、仮設工房を増設して、伝統産業の継続に向けた支援を行う方針です。